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適当日記

【免停初心者必見!「意見の聴取」の受け方講座】クルマを時速52kmオーバーで走らせると、どうなるか教えてやる。行政処分篇(3)

前回までのおはなし

こちらをごらんください。

今回のおはなし

高速道路を運転中、速度超過により検挙されてしまった男は、裁判において8万円の支払い命令を受け、途方に暮れていた。しかし、さらに追い打ちをかけるように、男のもとに一通の手紙が届いた。

意見の聴取通知書。 そこにははっきりと「運転免許の取消の基準に該当」と書かれていた…

意見の聴取とは…

交通違反によって、免停90日以上の処分を受けようとする者は、必ず「意見の聴取」という弁明の機会を与えられます。

ここでの受け答えによって、処分が軽くなることがあるので、なんとしても上手に乗り切りたいところ。 今日はこの「意見の聴取」の流れについて、初心者の方にもわかりやすく説明したいと思います。

これさえ読めば意見の聴取を受けることになっても、「あ、これ進○ゼミでやったやつだ…!」的な感じになることまちがいなしです。

「意見の聴取」の流れ

  1. 公安委員会から「意見の聴取通知書」が届く
  2. 通知書に同封されているはがきを返送し、出席or欠席を連絡する。
  3. 当日、指定された会場に行く。
  4. 「意見の聴取」を受ける
  5. 聴取の内容をもとに、公安委員会が最終判断を行う
  6. 処分の内容が伝えられる
  7. 免許証を預ける/返納する
  8. 解散

それぞれについて軽く説明します。

1. 公安委員会から「意見の聴取通知書」が届く

冒頭の写真のような通知書が届きます。通知書には聴取の日時場所処分理由累積点数の一覧が記載されています。

2. はがきを返送する

はがきには

  • 私が出席します。都合で出席できなかった時は、欠席のまま審理してください。
  • 欠席します。欠席のまま審理してください。
  • 私の代理人が、代理人資格証明書を持参して出席します。

と記載されており、3つの中からひとつ選んで返送します。なお、聴取の日時の変更は認められていませんので、当日都合が付かない場合は「欠席」するしかありません。処分を軽くしてもらえるチャンスはこれ1回だけなので、何としても予定を合わせて参加するべきだと思います。

3. 当日、指定された会場に行く

受付時間

朝8:30-8:50の間です。遅れずに会場に向かいましょう。 免停を言い渡される可能性もありますので、車で行ったら絶対にダメですよ。

持ち物

  • 運転免許証
  • 印鑑
  • 公安委員会から届く「意見の聴取通知書」
  • 上申書(反省文)

服装は自由ですが、スーツで行く事をお勧めします。

4. 意見の聴取を受ける

受付をすませると、下図の様な部屋に通されました。

待合いスペースとして椅子がずらっと並んでおり、同じ部屋に意見の聴取を行うためのテーブルが設置されています。 待合いスペースにはいろいろな人が。

  • まじめそうなサラリーマン風の男、
  • 金髪でおっかなそうなお兄ちゃん、
  • 母同伴の10代くらいの女の子……。

でもあなたもその中の一人ですから。だまって腰を下ろして、おとなしく待ちましょう。

しばらくすると、意見の聴取が始まります。一人ずつテーブルの方に呼ばれます。

図に書いた通り、意見の聴取を行う場所は、待合いスペースのすぐ目の前。何のしきりもありません。なので、他の人の意見の聴取の内容が丸聞こえとなります。少し耳を傾けてみましょう。

  • 飲酒運転で死亡事故を起こしてしまいました。
  • 免許停止処分中に運転をしてしまい、その上事故を起こしてしまいました。
  • 飲酒運転で速度超過で人を轢きました。そして逃げました。



交通違反界のラスボス
たくさんいました。



そうこうしていると、あなたの番が回ってきます。

意見の聴取の受け方ポイント解説

テーブルにつくと本人確認が行われたあと、違反内容が読み上げられますので、反抗的な態度はとらず、素直に認めるようにしましょう。

その後追加で何点か質問があります

  • 刑事処分についてはどうなったのか
  • 罰金は払ったのか
  • 人身事故のような相手のある事案の場合は、相手方に対する賠償はどうなったかなど

それぞれ誠意ある対応をしている事をアピールします。

最後に、「何か弁明する事はありますか?」などときかれます。ここぞとばかりに反省の弁を述べまくります。

前回のエントリでも書きましたが「上申書」という形で、あらかじめ反省文として文書を作成しておき、それを提出する事をおすすめします。

やってはいけないこと!

とにかく相手の心証を悪くしない事が大切です。例えば

  1. 横柄な態度をしたり
  2. 論争を仕掛けたり
  3. 「免許停止期間を短くしてくれ!」など具体的な要求をする事

などはダメ、ゼッタイ!

意見の聴取は、あくまで弁明のチャンスを与えられているにすぎないということを忘れないようにしましょう。「警察に不当な取り調べをされた!」などと取り締まりの内容に不満を述べたり、争う場所ではありません。そういうことをしたいのであれば、「略式裁判」ではなく正式な裁判を選択して無罪を争ってください。意見の聴取はそういう場所ではありません。

5. 聴取の内容をもとに、公安委員会が最終判断を行う

意見の聴取がおわったら、しばらく自由時間です。その間に公安委員会が意見の聴取の内容をもとに、最終判断を行います。

6. 処分の内容が伝えられる

ひとりひとり順番に呼び出され、その場で処分の内容が告げられます。処分の減免が認められない人もいれば、認められる人もいます。悲喜こもごもな時間が流れます。

7. 免許証を預ける/返納する

免停になったひとは、その場で免許を係の人に預けます。その際、免停期間終了後の返還手続きについての説明や、免停期間を短縮できる講習についての説明を受けます。

免許取消しとなったひとは、その場で免許を取り上げられます。

8. 解散

おつかれさまでした。

以上です。いかがでしたか? でも本当に大事なことは、「意見の聴取」を受けるような事態にならない事ですね。安全運転\(^o^)/

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