クルマを時速52kmオーバーで走らせると、どうなるか教えてやる。プロローグ篇
photo by Frankenspotter Photography
※写真はイメージです
オレンジ色のナトリウムランプが、夜の高速道路を明るく照らす。
車通りは少なく、とても静かだ。
男はアクセルを軽く踏み込む。
クルマは即座にそれに応える。
遮るものは何もない。
男は感じていた。
エンジンから聞こえる心地よい歌声を聴く、幸福感を。
まっすぐと続く道を駆け抜ける、疾走感を
速度を上げる車体を意のままに操る、全能k…
ピカッ!!
ファッ!?!?!
赤い閃光が男の目に突き刺さる。
男は一瞬で状況を理解した。
「オービスだ!」
自動速度取締機―通称オービス。
速度超過のクルマを検知し、当該車両とそのドライバーの顔を一気に撮影する…
その光り方から「赤の悪魔」と(男の中で)呼ばれている全ドライバーの敵。
これは、赤の悪魔とその背後にある公権力に挑み、そして負けた、ある男の戦いの記録である。
(以上、ナレーション: 田口トモロヲ)
(おことわり)
ちょっとセンセーショナルなタイトルで、驚かれた方もいると思いますが、
男がオービスにやられたのは「阪神高速」という名前のどこからどう見ても高速道路にしか見えないのに、60km/h制限というヘンテコな道路です(※)
つまり、112kmで走行中にオービスでやられたということです。
運転者である男は通常の高速道路(=法定速度100km/h)と
おなじ感覚で走っていたため、こんな事になってしまったそうです。
それからなぜ伝聞形になっているかというと、この物語はワタクシのお友達の経験談という体だからです、そこんとこよろしく。(何
(※)
警察の方いわく「阪神高速」は正確には「自動車専用道路」という位置づけらしく通常の「高速道路」ではないのだそうです。だったら「高速」って名前を付けないでほしい…
オービスに撮影されたらどうなるの?
高速道路設置されたオービスは40km/h以上のスピード違反で反応するそうです。40km/hオーバーというのは、少なくとも一発で30日免停という破壊力を持っていますので、高速でオービスにやられた方は、しばらく車に乗れません。素直に諦めてくださいw。
オービスに撮影された愚かなドライバーは次のような運命を辿ります。
刑事処分篇
行政処分篇
- 公安委員会から呼び出しがあります。
- 停止期間が90日以上の場合、「意見の聴取」というイベントが行われます。ここで違反者は弁明の機会を与えられます。
- 公安委員会が意見の聴取の結果を踏まえて行政処分を決定します。弁明が認められれば、免停90日の場合、60日などに処分を減免してくれることがあります。
- 免許を預けます。
- 停止処分者講習を受講します(希望者のみ)
- 停止処分者講習を所定の成績で修了すると、さらに停止期間を短縮することができます。
刑事処分と行政処分パラレルで進むため、罰金を納めるのが先の人もいれば、免許を預けるのが先の人もいます。その辺の順番はバラバラです。なお、刑事処分が進んでいたとしても、免許を預けるまでは普通に車の運転はできます。
長くなったので今日はこのへんで。次回は刑事処分について書こうと思います。